見えないを知って、見えるを考える


視覚で女の子をコロリといかせる方法。

なんてことは、まだ、僕も探しているとこなんだけど、
視覚ってどんなものなのか。

ちょっと考えさせられる経験をしたことがあるから、
その話をしてみよう。

真っ暗闇って、知っているかな?

夜道って答えが出るかもしれないけど、
実は夜道であっても、月明かりがあったり、月が出ていなくても、
星明かりがあったりする。

曇っていて、月も星もなかったとしても、
家の明かりがあったりして、真っ暗闇って、
都会の生活には、ほとんどないんだ。

完全に光がない世界。
そこがどんな世界なのか。

それを体験するイベントってのがあったんだ。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」って名前がついたイベント。

元々、ドイツの視覚障害者を理解するための
イベントなんだけど、日本にも上陸していて、
僕は誘われて、それに参加した。

光が完全にシャットアウトされた世界。
視覚がゼロの世界。

どんな世界なのかな?
全然イメージができない。

イベントに行くと受付に名前を書いて、待ち合わせ室に通される。
8人のグループに、ひとりの視覚障害者がガイドとしてつく。

視覚障害者がどんな世界にいるのか。
それを体験するためのイベントなんだ。

待ち合わせの部屋から、入り口を通って暗闇の中へ。
その暗闇の中に入ったとき、すっごく心細かった。

見えて当たり前のものが見えない。
何があるか分からない。

その状態のときに、ガイドさんの声がかかる。

「それでは、前に進んでください。ゆっくりとゆっくりと」

言われるままに、声がする方へ進む。
すると、足元がすこしやわらかくなる。

ざくっ。
木の葉を踏んだ感じがする。

「はい、今、みなさんは森の中にいます」

そういわれると、確かに森の中にいる感じがするんだよね。

「ゆっくり進んでください。ゆっくりと」

最初は心細かったんだけど、なんだか楽しくなって、一番前を歩き出した。
この先は何があるんだろう。
手探り、足探り、音探り。
視覚が使えないから、他の感覚をフル動員して、
何があるのか、探っていく。

「ほら、切り株がありますよね。とっても大きな切り株が!」

確かに、切り株だ。
触ると木の感触・・・そして、切り株の上になにかがある。
触ってみる・・・持ち上げてみる・・・音がする・・・あ、マラカスだ。

音が出るってことがすっごく新鮮。

さらに手探りで進んでいくと、
ロープに触る・・・ロープを下に触っていくと、木の板・・・あ、ぶらんこだ!

「ぶらんこがあるの分かりますか?
乗ってみてください」

暗闇の中でブランコに座ってゆらす。
不思議な感覚。

こんな感じで、暗闇の中にある世界を一杯体験していく。

一番、強烈だったのは、手すり。

「はい、もう少しいくと、手すりがありますよね」

こう言われて、手すりに手が触れる・・・手すりを握る。

すると、ぱぱぱっぱーーーって感じで、
いきなり、手すりが伸びていくのを感じるんだ。

目で見えていたら、手するがあるって分かるのは、触る前。
暗闇だと、触って握った瞬間に手すりが見えるんだ。

もちろん、見えているはずはない。
イメージの中に手すりが現れるんだ。

こんな経験をすると、視覚障害者は、暗黒の世界にいるって
思えなくなる。
ちゃんと、見ているんだ、手や耳を使ってね。

途中、バーがあったり、駅があったり。
いろんな場所や物があって、出口にたどりつく。

すっごく薄暗い部屋なんだけど、明かりがある。
とたんに視覚が回復する。
椅子があるから、順番に腰掛けていく。

最後がガイドさん。

「すみません、空いている席はどこでしょうか?」

このときも、びっくりした。
光がない世界では、すごく頼もしかったガイドさんが、
こんな小さな光があるだけで、逆転してしまう。

分かって当たり前のことがわからない。
それに気づかない参加者達。

見えるということ、見えないということ。
それから、みんな座って感想とか言い合った。

その中で、ガイドさんがこんなことを言った。

「暗闇の中でも感じられるというのは、
視覚の貯金があるからなんです。
私も事故で視覚を失いました。
しかし、それまでの視覚の貯金があるから、見えるのです。
小学生のときに視覚を失った人は、
小学生のときに見た世界しか感じることはできません」

これを聞いたとき、見えるってそういうことなんだ、
って思ったんだよね。

それから、僕は「見える」ってことを考えてみた。
何日か、かけてね。

実は、自分が見えているものと、他の人が見えているものって
必ずしも同じとは限らないんだって。

例えば、日本野鳥の会に入っている人には、
鳥が良くみえているはずなんだ。

「ほら、あそこに、ムクドリがいるよ」
って、普通の人より先に気づく。

双眼鏡を使わなくたって、鳥を見つけてしまう。

鉄道マニアだったら、「あの車両は、キロ1200型だ」なんて、
電車を見ただけで識別ができる。

見えているものが違うんだ。

男が見えているものと、女が見えているものだって違う。
男からすると、ただの洋服屋さんが、なんとかいとうブランドショップに見える。

人が何をどう見ているのか。
そこを気にすると、その人のことが見えてくるんだ。
女性がどんなことに目をひきつけられるのか?

一緒に街歩きをするとすぐわかる。
視線の先にあるものが、興味を引くものだったりする。

その女性の視線の先に花があったとする。
すると、その娘は、花に興味を持つってことが分かる。

視線の先が食べ物屋さんなら、おいしいものに弱い。
ブティックなら、ファッションに興味が強い。

そんなことがわかる。

彼女が見ている世界を、彼女の視線を通して、
見えてくるんだ。

それができるようになると、
彼女がいなくても、代わりの視線を持つことができる。

「すっごい、かわいい犬がいてね」
なんて、メールに書いて、写メを送る。
すると、「かわいいっ」なんて、メールが返ってくる。

彼女は子犬を見たわけじゃない。
写真を見ただけ。

でも、あなたが見たってことを伝えると、
あなたが感じた「わかいい」って気持ちが一緒に伝わって、
「かわいい」って気持ちを共有できてしまう。

暗闇の見えない世界を体験したあとに、
見える見えないってことを考えていたら、
そんなとこにいきついてしまったんだ。

カテゴリー: モテる法則 | 投稿日: 2017/05/29 | 投稿者: Editor