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ちょっと前、ヤン・リンピーという中国の女性が仕切る舞台を見てきた。
中国の少数民族の歌と踊りを組み合わせた、不思議な舞台。
その中でも、ヤン・リンピーの舞う、孔雀の舞っていうのがすごい。
片手の手のひらで、孔雀の頭の格好を作るだけど、
これが本当に孔雀にしか見えない。
それもちゃんと口を開いて・・・
彼女の舞台を見ている最中、
僕は感覚を切り替えてみていたんだ。
芸術鑑賞モードというのかな。
頭を使わず、体中のすべての感覚に意識を集中する。
すると、彼女が伝えたいと思っているものが伝わってくる。
理屈じゃないんだよね、こういう世界ってさ。
元々、僕の感覚って、舞台裏感覚っていうのがするどいみたい。
たとえば手品を見ているとすると、
観客じゃなくて、手品師としてみている。
よくさ。
仕掛けがどこにあるのか、じーぃって見ていて、
見破れない人がいるじゃない。
「ええっ、どうなっているの?」
ってびっくりしている。
あれって、見方が違うんだよね。
見破ろうとするならね。
観客側じゃなくて、手品師として見る。
手をすぅーっと、あげたら、こっちを見てねって、
気持ちになる。
だから、僕はそっちじゃなく反対側の手を見る。
「ここにコインがあります」
って確認すると、当然ここにコインがなくなるってこと。
どこに持っていこうか、手品師側で考える。
ま、予測を立てるワケだけど、だいたい当たる。
予測が立っていると、仕掛けが見えてくる。
ま、本当にうまい手品師になると見破れないんだけど、
ちょっと手品が趣味程度の人だと、みんな分かっちゃう。
一回さ、紐の手品をしてくれた人がいる。
あるお店で飲んでたら、そんなことを始めたから、
僕も参加した。
お店のママさんと、お店の女の子と、そのお客さんと、僕。
四本の紐を用意して、同じようにやってくださいと言う。
この時点で、最終形を予想する。
彼は、結び目ができないで、他の3人が結び目ができる。
たぶん、そういう結果になるはず・・・その違いは、
一回どこかで紐を通すか通さないかの違いがあるはず。
で、じぃーっと、彼の手の動きを注視していた。
「ここをこうやって通します」
あ、今、通すって言って通さなかった。
手で押さえているだけだな、こりゃ。
だから、彼の指示通り同じようにやってみた。
で、最後の瞬間。
「で、端と端をひっぱると・・・こうなりますよね」
「えっぉーーー、あれっ、ちがうっ」
「あれれっ、結び目ができちゃった」
そういうふたりの女性の声を聞いてから、
僕も最後の動作をする。
「はい・・・あ、本当だ・・・結び目できない」
僕だけ彼と同じ・・・うふふ。
一番、彼がびっくりしていた。
「あ、この手品知ってましたか」
「いえいえ、ただ同じにやっただけ・・・なんだけどね」
って言って、ニコって笑ったの。
ま、手品だとこんなことをしちゃう奴なんだけど、
これは手品に限らずいつも、舞台裏を見たがる奴なんだ。
たとえば、黒人演歌歌手のジェロを初めて見たとき、びっくりした。
ここはたぶん、みんな一緒だと思う。
でも、すぐに、どうやってジェロが作られたのか。
そこが気になった。
そしたら、作詞は秋元康、作曲は宇崎竜童だと言う。
それで、だいたい舞台裏が見えちゃう。
ジェロを最初に見た秋元さん、今の形をパンって予想したんだろうなぁ。
見た目と歌のギャップをガンガンにつけたら、
きっとヒットが飛ばせる。
それだけの理由で、演歌に入れないといけない、それも氷川キヨシ系じゃなくて、
ドドンとど演歌、カタカナが一切入らない演歌。
それを完全にチェックしまくって、その上に聞いた人がひっかかるさびを
入れて・・・。
なんてことを秋元さんちっくに考える。
びっくりする側じゃなくて、びっくりさせる側で見ちゃう。
これが僕が普通にやっている舞台裏の感覚モードなんだ。
女の子と話していても、恋愛ノウハウの舞台裏モードになっている。
彼女が楽しそうに話していると、「なぜ、それがおきたのか」を考える。
彼女を観客として見て、僕が舞台の上にいる役者。
で、もうひとりの僕が演出家。
演出家として見ると、彼女が喜んでいるのは、
僕が言ったこの台詞、なるほど・・・これは使える。
なんて感じのことをついつい考えちゃう。
これって、どうも子供の頃からの癖みたいなもの。
別に意識しないでもやっている。
これをもうちょっと簡単にしたのが、
ノウハウ感覚モードっていうスタイル。
まず、何かするとき、おまけでノウハウができることを期待する。
「こうすると、どんな結果がでるのかな」
そう思って、行動すると、結果が知りたくて、とっぴな行動もしちゃう。
面白いんだよね。
このやり方を教えたら、最近一緒に夜遊びしているF社長がはまった。
元々、情報販売とかイベント企画をしている彼だから、
ノウハウっていうものに敏感なんだよね。
ノウハウ感覚モードを導入したら、
彼の行動がいかにノウハウにあふれているか気づいたみたい。
僕って、やたらとノウハウを書いているけど、
実際にそんなに行動しているワケじゃない。
ちょっとした行動だって、みんなノウハウにできちゃうだけ。
ノウハウ感覚モードが当たり前になっちゃっているから。
最近は、それをオフにする方法をやっと覚えた。
余計なことを考えないで素直に観客をする。
これって、僕にとっては意識しないとできないこと。
「あ、面白い」って思った瞬間、「なぜ、面白いんだろう」って、
考え始めちゃう。
不純だよね、こういう考え方・・・純粋に楽しむこと。
それが大切なんだ。
ってことで、僕は今、
ノウハウ感覚モードと、観客感覚モードと、芸術感覚モードの
3つの感覚モードを切り替えて使っている。
普通の人だと、観客感覚モードだけだと思うけど、
他のモードを持っていると、いいことあるから、
自分の感覚モードを切り替えることをしてみましょう。
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